エアーキャスターの使い方

 

概要

構造はシンプルで、プレートの下に浮き輪状の袋がついていて、「ホバークラフト」と似た原理で空気圧によって重量物をわずかの高さを持ち上げます。この袋(円環状でトーラスバッグと呼びます。)と床面の間からエアが放出されて摩擦を最小(床面によって変化しますが、摩擦係数は0.001~0.007程度です。)にします。この状態を「浮上」した状態と呼んでいます。詳しくは、作動の原理と特徴を参照ください。

 

浮上

左図は一枚のエアキャスターの構造を示します。

接地パッド(ランディングパッド)はエアキャスターの中央(1ケ所)か、または、四隅(4ケ所)に設けられます。

浮上する前(圧縮空気を供給する前)は、パッドで荷重が支えられています。

接地パッドは、エアーキャスターのトーラスバッグ(円環状の袋)が浮上前に荷重を受けて損傷しないようにしています。

 

使用形態

エアキャスター(AC)は一般に次のような形態で使用されます。

使い方は非常に簡単で、初めての方でもすぐ使えます。エアーキャスターを重量物の下に挿入し、エアを供給して「浮上」させればよいだけです。

 

1)一時的移動(工事用等):対象物の下にACをその都度設置して移動。
  通常、4枚以上のエアキャスターを使用します。

説明

 

2)装置に固定:頻繁に移動される製品・装置の一部としてACを装着。

説明

注)脚を設けず、停止時はエアキャスターのパッドで荷重を受けてもよい

 

3) 台車として使う場合:テーブルの底面にACを配置したものを台車と称します。

A:台車上に対象物(資材・機材・製品等)をクレーン等で搭載し、人力またはドライブ装置で移動します。

説明

エアパレット、エアシャトル等は台車を標準化したものです。

B:パレット上に対象物をのせ、台車をパレット下に挿入し、パレットごと移動する。
(工場での工程の一部、製品の出荷用等)

説明

大型の構造物をドライブ装置(無線操縦も可能)で移動する場合、台車とドライブ装置を併せて搬送台車と称すこともあります。

 

4)その他:重量物体の回転等の特殊用途に対してもエアキャスターは使われています。

 

床面

「浮上」状態になるためには、表面が滑らかでかつ連続している(隙間、段差、穴がない)の2つの条件が必要です。
10mm以下の隙間や段差でも使用できる「ギャップマスター」という商品もあります。
クリーンルームへの機器搬入、エレベーターへの出し入れ、ステージや客席の移動等で使われています。
走行面について、も参照下さい。

 

定格容量

エアーキャスター仕様」をご参照下さい。1枚あたりの定格容量は、@110Kgから@54.43tまで15種類あります。

 

使用枚数

エアーキャスターの使用枚数は、少なくとも3枚以上で、エアーキャスター1枚にかかる負荷がその定格容量の10%以上80%程度以下になるように、エアーキャスターのモデルと使用枚数を決めます。

Q&A もご参照下さい。

 

相談、問い合わせ先 使い方で、不明な点がありましたら
電話(03-3523-6013)
メール(info@cotech-inc.com)
ファックス(03-3523-6014)
でご遠慮なくお問合せ下さい。

使用例にないような特殊な使用方法をお考えの場合も、アドバイスさせていただきます。

 

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