導入成功事例

 

エアキャスターの新しい適用対象について、さまざまな案が弊社に持ち込まれて共同開発したり、また弊社から新しい方法を提案したりしてきましたので、その適用範囲はますます広がっています。

以下にご紹介するのは、客先のご要求を満足する台車や装置が納入され現在も使用されています事例の一部です。

 

昇降ジャッキ付き台車

この台車は、数十メートルの機体構造ブロックを工場内で移動し、高精度で所定の位置に設置します。AGVの代替装置として開発されたものですが、使い勝手がよく本格的な生産用としても使用されました。
大きな台車ですが、数個に分割して小さな台車としても使えます。ドライブ装置を複数個備えて前後左右に取り付け可能で、重量物をあらゆる方向に自由自在に移動できます。また、多数の油圧ジャッキを備え、搭載物の高さの調整も可能です。
この運搬台車の開発には、機体メーカーの技術者の方と一体となり実施いたしました。 (詳しくは

 

軽量台車

医療機器メーカーに軽量・薄型のエアパレットを納入しました。
本台車は、搭載重量は6トンにも拘わらず、厚さわずか40mm、自重40kg以下という超軽量薄型台車です。これはエアキャスターに通常装備されるマウントプレートを省略する事により実現しました。台車は持ち運びが非常に容易で、現場の作業を安全かつ楽にしたと好評です。(詳しくは

 

旋回台車

某プラントメーカーに納入した、搬送台車は、架台上の大型機械を保守のために移動する目的で使用されます。
移動のための場所や通路の幅が狭いため、浮上させた搬送台車を、台車の定められた点を中心にその場で旋回できるよう旋回用装置を開発しました。これによりスムースな保守整備が可能になりました。(詳しくは)

 

観客席の移動

某屋内テニス場では、多数の観客席を狭い通路を通して、すばやく移動する手段としてエアスレッドを使用した方法が採用されました。
エアスレッドを観客席の底部に配置し、人力によりスムースに移動させ、所定の位置に設置しました。
この際、屋外の舗装道路上から排水溝の上をとおり、屋内の特殊な床面を走行しますが、適切な養生を床面に行う事により、楽々と安定した走行が出来ました。
テニス場内の模様替え工事の合理化として高く評価されました。(詳しくは)(ビデオ

 

エアジャッキの研究開発試験

高レベル放射性廃棄物の地層処分で検討されているパッケージ(容器)の坑道内搬送装置として、曲面の走行面上で重量物を移動させる技術を世界で初めて開発しました。
また、走行面が曲面の為、走行面とエアキャスターの間の隙間(揚呈)が、場所により変わるという平面にはない苦労がありました。
この計画は長期プロジェクで、現在も続いており、この後、エアジャッキのせん断試験、エアジャッキによるパッケージの坑道内への設置試験というこれも世界で初めての試験を成功裏に導き、当社の優れた技術が認めらています。(詳しくは

 

高炉ブロックの移動

寿命がきた高炉の改修工事期間の短縮のために、事前に高炉をいくつかのブロックとして製作しておき、旧ブロックを搬出後すぐにエアキャスターを使って新ブロックが連続して搬入されます。
重量数千トンの底部ブロックはその壁と底板を支持するようにエアキャスターが配置されていて、底板のたわみ量を移動中に高精度で制御する必要があります。これに関して共同特許を取得しました。
この技術は、一般に構造物の撓みを制御しつつ移動する必要のある大型構造物の輸送に適用できます。(詳しくは

 

LNGタンクのロールオン

フローティングクレーンを使わずに、岸壁にある架台に載ったLNGタンクブロック(合計重量 約800t)を台船上に搭載する方法として、エアキャスターによるロールオン工法を提案し、最終的に採用されました。
台船は海底に着底させず岸壁に係留された状態で、ロールオン/オフを行う必要があったため、架台を前後2列、合計4点のエアキャスター付き脚で支持しこの脚が岸壁と台船間の500mmの隙間を通過する際に、台船上のエアジャッキで仮受けすることにより、一列の架台の脚を陸上から台船上に移動すると言う方法です。
これまで、ロールオン作業が50回とロールオフ作業(約400tの架台を台船上から岸壁に戻す)が50回の合計100回の作業がトラブルなく安全に施工されました。(詳しくは

 

3000tハイブリットケーソンの移動

岸壁に平行に2列にケーソンを配置できるケーソンヤードで、後列のケーソンを前列に移動または岸壁に平行移動するためのさまざまな方法(台車・チルタンク・エアローラー(エアバッグ)など)が検討された結果、エアキャスターによる移動が採用されました。エアキャスターによる工法を採用の結果、
・ケーソンが低床のパレット上で製作できること
・エアキャスターが使い回しができること
・工場エアが使用できること
・メンテナンスが不要なこと
等の利点により、工事費の低減化、工期の短縮、工事の安全性を確保することが出来ました。(写真)(ビデオ

 

シールド機のUターン

2本のトンネルを掘る場合に必要なシールド機のUターンは、平行移動と回転を組み合わせた移動になるため、エアキャスターのメリットが最大限に発揮されます。
地下の狭くかつ厳しい作業環境下で、これまで500トン程度までのシールド機への多数の使用実績があります。床面養生や作業方法に多くのノウハウが蓄積されています。(写真