ウォーターキャスター

 

ウォーターキャスターはエアーキャスターで使用される空気の代わりに水(真水、海水等)を使用するものです。
これは、安価な工業用水や海水が近くにあり、使用した水の処理(あるいはリサイクル)が可能なところで、数千トン以上の大重量物を移動するのに適しています。

 

特徴:エアーキャスターと比較した場合

・ トーラスバッグの材料(樹脂)の面から耐摩耗性能と強度/剛性がより高い
・ 水潤滑が期待できるので、床面の粗度の影響が少ない
・ 非圧縮性の流体のため、制御が容易
・ エアコンプレッサーに代わって使用されるポンプは安いので設備コストが小さい
恒久設備の場合、容量が一般的に2,000~3,000t以上になるとウォーターキャスターの方がトータルコストは安くなります

 

使用実績

・ 多目的競技場での観客席の移動
・ 大型ケーソンヤードでのケーソン(5,200t、5,600t)の移動および専用バージへの搭載
・ 造船所での船の進水
・ オイルプラットフォームの浜出しおよびバージへのロールオン

 

 要目(モデル K60DHDW)

・ 容量:54.4t
・ 最大荷重時内圧:3.52kg/cm2
・ 消費水量:95L/分
・ 直径:1,562mm
・ 厚さ(操作時):142mm
・ 揚程:57mm

ケーソンの移動、進水の時に溝状走行面に配置されたウォーターキャスター台車の状況・ケーソン(5,600t)の移動、進水の時に溝状走行面に配置されたウォーターキャスター台車の状況
・すのこ状に配置された褐色の角パイプの様に見えるのは、ケーソン移動用に特別に作られた鋼製の台車で、この下にトーラスバッグが取付けられています。
・ウォーターキャスターが作動すると、台車が浮上しケーソンを持ち上げます。